家相風水カウンセリング建築士の大橋正和です。
最近は、新しく井戸を掘るよりも、井戸を埋めることの方が多いようです。
井戸というのは、地相・家相に関する霊的障りにも関わりがあることも多いので、井戸埋めはもちろん、井戸掘りにも慎重な対応が求められます。
この記事では、井戸埋めや井戸掘りの時期や注意点をはじめ、井戸の東西南北全方位別のチェックポイントをまとめて解説します。
井戸を埋める時期と一般的な方法(家相風水の観点より)
霊的な障りもあるとされる井戸ですが、特に「井戸埋め」には十分な配慮が必要です。
まずは、井戸埋めの一般的な方法について解説します。
井戸を埋める時期として避けておきたいのは土用の期間です。
中でも、夏の土用の間の井戸埋めは、凶作用が強いとされていますので、くれぐれもご留意ください。
そして、井戸を埋める時期がご家族(特に主人)にとって良い年回りとなる時期を選んだ上、吉日に着工するということも大切なポイントです。(年回りや吉日は「九星気学」に基づき暦で選日した良い日です)
井戸埋め着工の日は、なるべく神主さんに水神を祭祀して頂き、生命の源である水に感謝の気持ちを表明しましょう。
完全に枯れている井戸は別として、水が残っている井戸の場合には、最後の汲み水として新しい桶に井戸から一杯を汲み、水神の祭壇に供え、井戸埋めが終わったらその周囲に撒いてください。
神主さんによっては、吉方となる近くの川へ最後の汲み水を返しに行く場合もあります。
井戸の水を全て汲み出し底浚いをした後、塩と酒でお清めをして、気を抜くための管(青竹または塩ビ)を用意し、玉石、小石、砂利、砂の順に入れ、最後に良質土で埋め平らに均してください。
古い井戸で水の量も少ない場合には、酸素も少なくなり有毒ガスが発生していることがあるので、必ず事前調査が必要です。
昔はよく、井戸への転落事故があったようですが、その原因の一つとして、井戸を覗き込んでいるうちに井戸に溜った有毒ガスによるガス中毒に陥ったことで、井戸に落ちてしまったと推察できます。
現在においても、古い井戸を覗き込むことは大変危険ですので要注意です。
また稀に、古い井戸を埋めた上に家を建てる場合があるようですが、家相学的には大凶となり、目や耳の病気に苦しめられるとされていますので、ご注意ください。
井戸を掘る時期と注意点(家相風水の観点より)
井戸を掘ることは、家を建てること以上に配慮する必要があります。
井戸を掘る時期として良いとされているのは、冬至から夏至の間で、夏至から冬至の間はなるべくなら避けておく方が無難です。
冬至から夏至は、地の気が活発になり陽気が充満する「陽遁期(ようとんき)」といわれています。
また、夏至から冬至は、地の気がこもり、天地の和気不活発な陰気の巡る「陰遁期(いんとんき)」といわれます。
陽遁、陰遁を通じ土用の期間は特に土を掘ることは厳禁です。
これは井戸掘りに限らず、地面を三尺(約90センチ)以上掘る場合にも大切なことですので、住まいの浄化槽設置のための深掘り、深基礎のための根切や公桝の埋設等も土用の期間は避けるべきだと考えます。
なお、井戸を掘る場合にも水神を祭祀することは言うまでもありません。
井戸掘りの前に、地元の神主さんにご相談いただくことをオススメいたします。
井戸の東西南北全方位別の吉凶ポイントについて(家相風水の観点より)
池や井戸など敷地内にある水の溜りや地下の水脈の作用は、敷地に対する自然の気が発する運命的情報をたくさん持っているように感じられます。
そのため、家相診断をする場合、井戸や池に通じる、その敷地や周辺の水脈情報を重視せざるを得ません。
風水における天地の波動情報も、地下水脈の水分の蒸発エネルギーの一種であると考えられます。
液体から気体、気体から液体へのエネルギー変化の自然循環の中に、風水を読み解く秘訣が隠されています。
井戸は普段見えない地下水脈を現出している場所であり、家の中心から見た井戸の方位により様々な傾向がありますので、東西南北の全方位別に吉凶ポイントを簡単にご紹介します。
北方位の井戸(家相風水ポイント)
北方位の井戸は、病難によって子宝運を低下させるとされています。
特に、子年の人には凶相となるので注意が必要です。
北東方位(鬼門)の井戸(家相風水ポイント)
北東方位の井戸は、家系断絶の凶相とされていて、財産相続に関するトラブルが起きやすいとされています。
特に寅年、丑年の人は病気に罹患しやすく、回復もしにくいといった傾向があります。
東方位の井戸(家相風水ポイント)
五行における木と水の相性が良いことから、三碧木星定位の東方位の井戸は吉相といわれています。
特に長男にとって守護の働きがあるとされています。
ただし、水の量が少ない場合は効果が薄いといわれています。
東南方位(南東)の井戸(家相風水ポイント)
東南方位の井戸は、井戸を掘り、水量豊富で清い水の場合には大吉相になります。
家運隆盛、子孫繁栄の縁起井戸です。
南方位の井戸(家相風水ポイント)
火の象意を持つ南方位と水を代表する井戸との相性は最悪となり、運気の急激な変化が悪い方向に起りやすいです。
特に、午年の人は要注意となります。
南西方位(裏鬼門)の井戸(家相風水ポイント)
南西方位の井戸が枯れると「命に及ぶ災難あり」といわれているので、水量不足の場合には凶相となります。
特に、未年と申年の人は避けた方が無難です。
西方位の井戸(家相風水ポイント)
西方位の井戸は、家族の中の女の子にとって凶相になるとされています。
特に色難に要注意です。
西は五臓の肺にあたり、酉年の人は、西方位に井戸がある場合には、肺や気管支の病気に注意が必要です。
北西方位(西北)の井戸(家相風水ポイント)
北西方位の井戸は、一家の主人安泰の相となります。
ただし、井戸の水位の変化が大きい場合には、特に戌年、亥年の人は血圧に注意が必要です。
井戸は幽霊の出入り口?
地下の水脈は水源であると同時に霊的浄化作用を持っています。
空気中に彷徨う風気を水気が鎮め、地下に染み込ませ、地下水脈によって浄化作用を得るのです。
古来から井戸の水は生命を維持していくために、大変重要な役割を担っていました。
公共水道が整った現代においても、地下水は利用され、地盤面下には水の流れがあります。
怪談やホラー映画などでは、霊的存在の出入口として、井戸が「恐怖のシンボル」のように扱われることも多いです。
霊的波動は水に留まる傾向が強く、水によって隔てられ遮られます。
水を用いるクリスタルファウンテン等の風水アイテムが霊的作用を少し抑えることもあります。
清浄な水の湧き出る場所の清々しい感じというのは、マイナスイオンの影響が大きいですが、人の心と共に霊的波動も浄化され導通し難くなるという側面も考えられます。
霊的浄化作用を併せ持つ地下の水脈を汚染してはいけません。
また、地下水が汚れ涸れる時は、凶事を暗示している場合があります。
殊に、敷地内の井戸には水神様がおられると心得て、いつも井戸の回りを清潔にして大切に扱うことが非常に重要です。
代の継承に支障が出ることになりやすいので、涸れていない井戸を無闇に潰すことはなさらないようにしましょう。
まとめ(井戸を埋める・掘る時期の家相風水上の注意点と東西南北の位置方位別ポイント)
井戸というと幽霊をイメージされる人も多いかもしれませんが、井戸を埋めることも、井戸を掘ることも、どちらも自宅を建てること以上に気を配る必要があります。
上で解説したように、「井戸埋め」にも「井戸堀り」にも適切な時期がありますし、注意点もありますので、気になる点がある場合は素人判断で対処されるのではなく、家相風水の専門家や地元の神主さんにご相談の上、対応されることをオススメいたします。
なお、庭や樹木については、以下の記事にまとめてありますので、よろしければ参考にご覧ください。
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