家相風水カウンセリング建築士の大橋正和です。
表鬼門と呼ばれる住まいの北東方位に対する考え方としては、朝日が当たるか当たらないか、湿気が多いか少ないか、開放的な感じか閉鎖的な感じか、清潔か不潔か等々、状況によって判断結果に大きな差が出ます。
この記事では、鬼門方位(北東方位)に欠けや張りがある場合の影響と対策法について解説します。
鬼門方位(北東)の欠けの影響と対策法とは(家相風水の観点より)
鬼門方位は易においては、山の象意を持ち、山が連なるイメージから、「後継者」「相続」「交代」といったことに関連づけられています。
土地や建物の北東方位が欠けていると後継者問題や相続のトラブルが発生しやすくなるといわれる所以(ゆえん)が、そこにあります。
北東方位の欠けは、親戚・知人との交流の断絶、部下や使用人の不正による損害の発生等を招きやすい傾向があります。
欠けといっても、少しの欠けであればさほど問題はないですが、鬼門方位が大きく欠ける場合には、物事の急激な変化を招く凶相となりますので、これは要注意です。
また、北東方位の欠け過ぎ(土地も建物も北東が欠ける)は、科学的に解明し難い霊的現象が起こりやすい傾向があるため、何らかの形で対処されることをオススメします。
対処法は状況により異なりますが、特に、八白土星生まれ、丑年生まれ、寅年生まれの方は、鬼門方位の大きな欠けは避けていただくのが賢明です。
なお、鬼門線上の汚水桝や浄化槽、ゴミ置き場等も凶作用の原因になることがありますので避けておくと安心です。
北東方位の欠けについていわれることとして、健康面では人体の気の流れと血液の流れのバランスが悪くなるということがあります。
これは、人体の風水の不調和が生じてしまうということであり、住まいの不調和にも関係があります。
家相学では表鬼門の凶意は男性(主人)への影響が大きいとされています。
鬼門の作用を必要以上に怖がる必要はありませんが、ご先祖からの流れと運命の傾向性、健康状態などが鬼門方位の状態として暗示されている場合があります。
対策としては、敷地と住まいの鬼門方位は清浄に保つようにしておくのが大切です。
鬼門方位(北東)の張りの影響と対策法とは(家相風水の観点より)
家相を重視する場合、基本的には、鬼門である北東方位には張りや欠けをなるべく生じさせないようにすることが無難です。
ただし、北東方位の持つ方位エネルギーの特性を良い方向に伸ばすためには、ほど良い張りが効果的となります。
北東方位のほど良い張りは、親戚との人間関係がスムーズに運び、援助を得ることができるとされ、経営者の方にとっては、良い部下や使用人に恵まれるとされています。
北東方位が張り過ぎてしまうと、主人一代限りは経済的繁栄をもたらしやすいものの、短命を招く相構となります。
長男と相続に関する問題の発生の誘因となりやすいので、張りのバランスについては、家相風水の専門家によるアドバイスのもと、慎重に検討することが大切です。
鬼門方位(北東)の凶作用とは(家相風水の観点より)
鬼門方位(北東)の象意(凶作用)としては、以下のようなものが挙げられます。
・家運の衰退
・迷いからくる方針変更
・家族や親戚間の不和やトラブル
・相続に関係するトラブル
・病気が完治せず慢性化しやすい
・経営者の方は部下や社員に恵まれにくい
・背中、腰、関節の凝りや痛みが回復しない
上でもお伝えしましたとおり、北東方位にはなるべく家の張りや欠けが無い方が無難です。
特に、敷地の北東方位の欠けは避けたいところです。
鬼門の欠けたところに、水の溜まりやゴミ置き場などの不浄は要注意です。
井戸や池、地下室的なところもチェックしましょう。
鬼門(北東)の玄関も要チェック
鬼門玄関(北東玄関)は、精神的作用をネガティブな方向に傾かせる気のエネルギーが少し強くなる傾向にあります。
特に、表鬼門ライン上の玄関の開きと北東向きには、注意が必要です。
北東玄関については、以下の記事に詳細をまとめてありますので、参考にご覧ください。
家相の凶方位とされる北東方位(表鬼門)と桃太郎の関係
ここからは余談となりますが、鬼門は古代中国の神話にルーツがあるとされています。
禹王(うおう)が数理の神に大地の測量をさせたところ、大地は二億三万三千五百里七十五歩の正方形であるということになり、その大地の四つの隅にそれぞれ、鬼の門、人の門、神(天)の門、地の門があり、その門の外が大地の果てで、鬼の門を出て行った者で帰ってきた者は一人もいないと恐れられたことから鬼門伝説が始まったのではないかと言われています。
また別説では、北東の地に度朔山(どさくざん)という山があり、そこにある大きな桃の木をつたって鬼が出入りし、人間に災いをもたらしたので、北東が鬼門になったとも言われています。
日本の昔話の桃太郎は、中国の鬼門伝説にルーツがあることもよく知られています。
桃太郎が征伐する鬼は、牛の角と虎の牙と虎皮の褌(ふんどし)をつけており、その鬼の姿の由来は、北東の方位を十二支で表すと丑寅(うしとら)の方角になるところからきており、桃太郎という名前も度朔山の桃の木に由来し、家来とした猿と雉と犬も申(さる)と酉(とり)と戌(いぬ)という方位に由来しているといわれています。
現代においても鬼門の方角にサルの彫物を置いて、災い除けとしている風習を残しているところもあります。
平安京の時代に京の都の鬼門除けとして比叡山に延暦寺が建立されたり、江戸城の鬼門除けとして上野寛永寺が建てられたのは有名な話です。
まとめ(鬼門方位の欠けと張りの影響と対策法)
北東方位の欠けは、親戚・知人との交流の断絶、部下や使用人の不正による損害の発生等を招きやすい傾向がありますが、程よい張りの場合は、親戚との人間関係がスムーズに運び、援助を得ることができるとされています。
ただし、張りのバランスについては慎重さが求められますので、家相風水の専門家による診断を受けられるのが賢明です。
鬼門方位の張り欠けの対策としては、鬼門方位を常に綺麗に保つということです。
吉相と凶相はいつも背中合わせであり、見方と状況によっては吉にもなり凶にも変じます。
普段から不浄にしないで清潔さを保つようにすることで、住まいに対する自信を持つことができます。
家相の守りは「清潔」「清掃」「整理整頓」「感謝」「愛着」が基本です。
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